脇毛処理は江戸時代から！日本のムダ毛処理の歴史！

ムダ毛処理の歴史について

今やムダ毛処理は女性にとって当たり前のものとなりました。
男性も「ムダ毛処理をしていない女性はあり得ない」と言うくらいには、ムダ毛の処理はしていて当然！というものになってきています。

しかし、昔の人はどうでしょう？
いつ頃から『ムダ毛は処理するもの』という風潮が一般的になったでしょうか？

一番古いムダ毛処理は平安時代から？！

平安時代の浮世絵を見ると、白塗りで太い眉毛や、「まろ眉」の女性が描かれています。

この時代の女性は眉毛が太いのが特徴ですが、もちろん自然に太い眉毛やまろ眉になったわけではありません。

眉毛を抜いて眉を引くことであの特徴的な眉毛を作っていました。見た目を綺麗に整えるために眉毛を抜く……これも一種のムダ毛処理ですね。

当時のムダ毛処理といえば、眉毛を抜くことでした。
女性が肌を見せる機会が、夫の前ですら滅多に無かったので、顔以外の処理をする必要が無かったのです。

江戸時代には脇毛処理が始まる

江戸時代の浮世絵を見ると、女性の脇毛はしっかりと描かれています。この頃もまだ脇毛の処理は一般的では無かった、ということですね。

しかし眉毛に関しては、太い眉毛から細い眉毛に整えるのが流行っていたようです。

そして脇毛処理の例外として、遊女はムダ毛を処理していたとされています。
また脇だけではなく、VIOや足なども仕事柄不便にならないように処理をしていたそうです。

VIOを処理することがいわゆる「プロっぽい」という風潮はここから来ているんですね。

しかし、ムダ毛を処理する手段があったとはいえ、江戸時代においては一部の人しか脇毛処理をしていませんでした。

脇の処理は昭和40年代ごろから！

脇毛を処理し始めることが一般的になったのは、戦後、アメリカの文化が取り入れられるようになってきてからです。

昭和40年代頃、アメリカの影響を受けて日本でもノースリーブが大流行しました。ノースリーブが流行ったことで、当然ですが脇を出す機会が出てきます。

となると今まで気にすることのなかった脇毛がどうしても目立ってしまいますね。

ノースリーブを美しく着るために、このあたりから脇毛を処理することが一般的になってきたようです。

それが定着して、現在の脇毛を剃るという習慣が続いています。

昔は何を使って処理をしていたの？

平安時代は目と眉毛の間が開いているのが、美人とされていました。眉と目の間を広く見せるために、眉毛をほとんど抜いてしまい、生え際も抜いていることが多かったようです。

当時眉毛を抜くために使っていたものはハマグリの貝殻でした。貝殻のふちで毛をつまみ、毛抜きのように使われていたそうです。

江戸時代になってくると、眉毛は剃って整えるのが主流になりました。また、今の形に近い金属製の毛抜きも江戸時代に作られました。

ただし、カミソリを使うのは眉毛のみで、体にカミソリを当てることは無かったようです。

当然ではありますが、この当時はカミソリにガードのようなものもついていなかったので、比較的簡単に剃れる部分にしか使われませんでした。
眉毛や、男性の髭剃りに使う際にも、肌に刃を当てないように使われたそうです。

そして、江戸時代にはムダ毛を処理するクリームのようなものもありました。
木の実から取れた油と、砕いた軽石を混ぜたものを肌に乗せて、摩擦で擦り切る……ということもしていたようです。今で言う除毛パットのようなイメージです。

しかし、摩擦で擦り切る以上、肌が比較的強い足や腕くらいにしか使われませんでした。また、眉毛以外のムダ毛処理はまだそれほど一般的ではなかったようです。

この時代の遊女のアンダーヘアー処理は、線香を使って毛を焼き切っていたそうです。
線香で焼くと、毛先が丸まってかゆくなることが無かったそうで、これは今のヒートカッターの原理と同じですね。

まとめ

平安時代は眉毛のみ、江戸時代以降から除々に脇や手足の処理が広まってきました。

日本でノースリーブが流行ったときも、脇毛を剃る派と剃らない派に分かれていたそうです。ノースリーブを着ていても脇の処理をしていない人もいました。

しかし、今では脇毛を剃らずにノースリーブを着る人はほとんどいませんよね？

VIOの脱毛についても、そういった風に少しずつ定着してきているのです。
そう考えるとこれからは「女性は全身脱毛していてが当たり前」という時代になってくるのかもしれませんね。